チューリップ
考えごと〜
外見が美しいことには何故それほどの価値があるのか、という根本的な問題だ。美人は一目見た瞬間にわかる。だが、その美にどんな意味があるのかを言い当てるのかは難しい。むしろ意見とらえ難く感じる内面の方が、現象と意味の対応関係は単純だ。
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人間の意識や言葉を寄せ付けないこと、それ自体の中に美の価値が宿っているのだろうか。
人は不安定な生き物、もっと言えば社会・この世界は全てが不安定、あるいは嘘。
所詮生まれてから死ぬまで定点観測でしか世界を捉えることのできない私たちであるけれど、
たったひとつ、絶対と言い切れるもの、それが「美しい」という感情だと思う。
美の定義は人それぞれ、その時の自分にとって美しいと感じるものは違う云々、ありますが、
今まで美しいと感じてきたもの、今美しいと思うもの、これから発見する美しいもの、
全てがこれまでの自分の蓄積によって生まれていて、100%自分のものであることがすばらしい。
無理やり美しいと思わされることってないでしょう。
本来帰る場所も絶対もない神様もない世界の、唯一の祈りであるから、
美しいという感情に嘘を尽きたくないのです。
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秋めいてきました。
歩いていると、見かけた男性のズボンの柄がタータンチェックの少し重い、冬の衣服になっていて、少し息がつまりました。
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いきたいな〜、いきたいな〜と思っていたカフェに行ってきた。
とても静かな住宅街にあるのに、人がたくさんいてびっくりした。
カフェは好き、その楽しみは雰囲気とドリンク、ケーキ、というぐらいだったのだけど、
こんなにじっくりと店内の空気に呑まれることは初めてで、幸せな時間だった。
何がすごいかって、散々取り上げられていたマジョリカタイルの美しさ。
イスラム教の礼拝堂(モスク)で敷き詰められているトルコのタイル。
その規則正しさ、焼きの危うさ、鮮やかさ、柄に込められた宗教的意味・・
モスクに行ってみたいな・・・と思った。東京に大きいところがあるらしい。
特に気になったのはタイルによく使われていたモチーフのチューリップ。
チューリップはオランダの花ではなくトルコの花らしい。
アラビア語でのチューリップの表記を並び替えると、イスラム教の神様アッラーになる。
花弁が上に向かうように咲くこと、真っ黒な内部と対照的な鮮やかな花の色、
イスラム教における神聖な数字「6」と花弁の枚数が同じであることも、
チューリップが大切にされている背景らしいです。
素敵だね。。
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小さい変化。
たくさんのピアスを外した。ピアスを買った。
身体から何かが抜けるのはいいことですね、軽いのが好き。
そういえば「存在の耐えられない軽さ」を立ち読みしたけど難しそうだった。
タイトルは好き。語感が。
ちゃんと読みたいけど恋愛小説なので手が出しにくい、苦手なのだ・・。
ニーチェの永劫回帰に関する記述から始まって、忘れた、重いと押しつぶされて人の顔が地面に近くなるから良いとかなんとか。(これは比喩だったか・・)
人生は一度きりだから重いのか、軽いのか。
永遠に繰り返されるから重く、一度きりだから軽い。なぜなら繰り返されないからあらゆる選択は軽いのだ、みたいな?記述だったような。最初。
読む気になったら買いに行こ〜。
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